【犬の療法食中におやつはOK?】失敗しない選び方とおすすめトリーツを紹介
療法食を獣医師からすすめられたから食べさせているけど、これ以外に食べて良いものがあるのか気になりますよね。
特におやつに関しては、今までもしつけなどで頻繁にあげていたはず。

おやつはもうあげちゃダメなのかな?

お気に入りのおやつがあるからそれはたまにでも食べさせたいんだけど…
病気のことを考えると変なものはあげられないし、その一方で、ご褒美やコミュニケーションとしておやつをあげたい気持ちもあるはずです。
結論からお伝えすると、療法食の種類や愛犬の病状に合わせて“選び方と量”を守れば、おやつはOKなケースが多いです。
ただし、病気によってはほんの少しでも控えた方がよい場合もあるため注意が必要です。
この記事では医療従事者の私が、
- 療法食を与えている期間におやつをあげてもよいケース・ダメなケース
- 療法食と併用できる、ロイヤルカナン・ヒルズの“公式トリーツ”
- 市販のおやつを選ぶときに絶対押さえておきたいポイント
を獣医療の考えに基づいてわかりやすく紹介します。
大切な愛犬に負担をかけずに病気の治療を行いながら、安心しておやつ時間を楽しむことができるようになるでしょう。


療法食とは、病気に合わせて栄養バランスを調整した「治療の一部」

動物病院で獣医さんから勧められた療法食とは、そもそもどんなものなのでしょうか?
私たち人間でも、糖尿病や腎臓病では食事制限が治療の一部になりますよね。
入院した経験のある方は、病院で出される病院食をイメージしていただくと、病院食の役割をより理解しやすいと思います。

正しい栄養バランスを摂取することを目的としているため、犬の療法食は治療の一部であるといえます。
療法食を与えているときにはおやつに注意しないといけない
療法食を与えている期間は、その子の病気に合わせて最適な栄養バランスが保たれるよう設計されています。
そのためどれだけ療法食で調整していても、
- 脂肪が多いおやつ
- ミネラルが多いおやつ(カルシウム・マグネシウム・リンなど)
- アレルギーの原因になる食材を含むおやつ
を少しでも与えてしまうと、療法食の効果を弱めてしまう可能性があります。
だからこそ、療法食を食べている期間中は、おやつ選びを慎重に行うことがとても大切です。
とはいえ、すべてのおやつが完全にNGというわけではありません。
療法食と併用できるおやつもあり、病気の種類や栄養設計に合っていれば安全に与えられるものもあります。
療法食メーカーが販売している “安心して与えられるトリーツ(おやつ)”

療法食と併用できるおやつを探しているなら、まず最も安心できるのが「療法食メーカーが公式に販売しているトリーツ(おやつ)」です。
ロイヤルカナンやヒルズなど、動物病院で扱われているメーカーが作っているおやつは、療法食の効果を妨げないように成分が調整されています。
市販のおやつは脂肪分・ミネラル・アレルゲンなど、病気の管理と相性が悪いものが多く、療法食を食べている犬に与えると治療に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
ロイヤルカナンやヒルズといった療法食メーカーのおやつは、
- 栄養設計が療法食と併用できる
- 病気の犬にも配慮した原材料
- カロリー・脂肪・ミネラルが控えめ
という特徴があり、獣医師も安心して推奨できるおやつとして広く使われています。
ここでは、特に人気が高く、療法食と併用してもトラブルが起こりにくいとされるロイヤルカナン・ヒルズを紹介します。
ロイヤルカナン公式トリーツ

ロイヤルカナンのトリーツは、病気の種類に合わせて選べる安全性の高さが大きな特徴です。
尿石症・腎臓病・消化器疾患など、病気ごとに細かく療法食を設計しており、おやつもそれらと矛盾しないよう栄養調整がされています。
- ミネラルバランス調整の技術に優れ、尿石症の管理に強い
- 消化性の高い原材料を使用し、胃腸が弱い犬でも負担が少ない
- 低脂肪・低カロリーで幅広い病気の管理に併用しやすい
- 疾患ごとの“ごほうび用フード”があり、おやつ代わりに使える選択肢が多い

ロイヤルカナンは「療法食と一緒に使えるように設計」されているから安心だね!
ロイヤルカナンの豊富なトリーツの中から特にお勧めしたいのは次の3つです。
ロイヤルカナン 犬用 ユリナリーS/O トリーツ
尿石症(ストルバイト・シュウ酸カルシウム)を抱えている犬のために設計されたトリーツです。
療法食「ユリナリーS/O」と同じく、尿pHやミネラル管理に配慮されており、結石再発のリスクを下げたい場合でも安心して使えます。
「尿石症でおやつを避けているけど、ごほうびはあげたい」という飼い主にとって、心強い選択肢です。

結石が心配でおやつを諦めていたけど、これならあげられそう!
ロイヤルカナン 犬用 低分子プロテイントリーツ
アレルギーや皮膚トラブルを抱える犬のために作られた「加水分解タンパク質」を使用しているトリーツです。
通常のおやつで反応が出やすい犬でも栄養負担が少なく、除去食(低分子プロテイン)療法食と併用しやすい構成になっています。
アレルギー犬はおやつ選びが難しいため、こうした“安全に使えるごほうび”は非常に重宝されます。

アレルギーがある犬もおやつのご褒美を楽しめるのは嬉しいね!
ロイヤルカナン 犬用 満腹感サポート トリーツ
ダイエット中や体重が気になる犬など体重管理のために設計された、低カロリー・高繊維質のトリーツです。
少量でも満足感が得られるよう工夫されているため、食事制限をしている犬でも“ご褒美のおやつ”として利用しやすいのが特徴。
満腹感サポート療法食と合わせて使うことで、ダイエット中もストレスが少なく過ごせます。

ダイエット中でも食べられるおやつは画期的だね!
ヒルズ プリスクリプション・ダイエット トリーツ

ヒルズのトリーツは、科学的根拠に基づいて疾患ごとに最適化された精密な栄養設計が強みです。
特にアレルギー、尿石症、体重管理など、明確な目的別に選べるラインナップが豊富で、療法食との併用がしやすい“治療の延長としてのトリーツ”として活用されています。
- 加水分解タンパク質を使った低アレルゲントリーツがあり、アレルギー管理に強い
- 尿石症療法食(c/d)と併用しやすいミネラル調整がされている
- 体重管理フード(メタボリックス)と連動した低カロリーおやつがある
- 疾患ごとに最適化された栄養設計で、病気に合わせて選びやすい

ヒルズは疾患ごとに最適なトリーツを選べるのが魅力だね!
ヒルズの公式トリーツの中でも、特に人気が高く使いやすいのが次の3商品です。
Hill’s プリスクリプション・ダイエット 犬用 Treats 200g
ヒルズ療法食(c/d、i/d、k/d、w/d など)と併用しやすいように栄養設計された、最も幅広い病気に対応できる万能トリーツです。
ミネラル・脂肪・カロリーが控えめで、尿石症、腎臓病、消化器疾患、体重管理など多くの犬に使えます。
特定の病気に偏らず「まずは無難に選びたい」という飼い主に人気の1袋です。

色んな病気に配慮された“万能おやつ”があるの、助かる!
Hill’s 犬用 低アレルゲントリーツ 180g(アレルギー対応)
アレルギー症状(皮膚炎・消化器症状など)が出やすい犬のために作られた加水分解タンパク質(低アレルゲン)使用のおやつです。
除去食の代表であるヒルズ z/d、d/d と併用できるように作られており、「普通のおやつはすぐ反応が出る…」という犬でも安心しやすい仕様になっています。
アレルギー持ちの犬はおやつ選びが最も難しいですが、このトリーツは安全に楽しめる救世主的存在です。

アレルギー持ちの子が安心して食べられるおやつって本当に助かる!
Hill’s メタボリックス ビスケット 80g(体重管理向け)
太りやすい犬・避妊去勢後・シニア期の体重管理に配慮した低カロリー・満腹感サポートトリーツです。
ヒルズの体重管理療法食「メタボリックス」と併用しやすく、少しの量でも満足しやすい”ように設計されているため、ダイエット中の「おねだり対策」として非常に使いやすい商品です。
体重管理は長期戦なので、こうした低カロリーごほうびは日々のストレス軽減に役立ちます。

ダイエット中でも食べていいおやつはありがたいね!
犬の療法食中におやつをあげてもよいケース・ダメなケース

療法食を与えていると、「おやつは絶対ダメなのかな?」と不安になる飼い主さんは多いものです。
実際のところは、病気の種類や状態、与えるおやつの内容によって“OKなケース”と“避けるべきケース”が明確に分かれます。
ここでは、療法食とおやつを併用できる場合・できない場合をわかりやすく説明します。

おやつをあげる前に、必ず獣医さんに確認しよう!
良いケース1:症状が落ち着いていて、獣医師から特に制限が出ていないとき
療法食を続けて体調が安定している犬は、種類と量を選べばおやつOKになることがあります。
例えば、心臓病・関節疾患・甲状腺の病気など、比較的食事制限が緩やかな病気では“少量なら問題なし”と言われるケースも多いです。
大切なのは、自己判断ではなく、必ずかかりつけの獣医師と相談して決めること。
獣医さんの指導のもとであれば、無理のない範囲でおやつを楽しませてあげられます。
WSAVA(世界小動物獣医師会)の栄養ガイドラインでも、
「病状に応じて適量のおやつは許容される」ことが示されています。
良いケース2:療法食メーカー公式トリーツ(ロイヤルカナン・ヒルズ)を使用する
ロイヤルカナンやヒルズといった療法食メーカーが作っている公式トリーツは、療法食と一緒に使うことを前提に作られたおやつです。
ミネラルや脂肪の量がしっかり調整されていて、一般的な市販おやつに比べて、病気への負担が少なくなるよう配慮されています。

獣医さんに確認して問題なければ使ってあげよう!
各メーカーの公式資料にも、「療法食との併用を想定した栄養設計」と記載があり、動物病院でも最も推奨されるおやつです。
良いケース3:量が“1日のカロリーの10%以下”に収まり、栄養バランスの妨げにならない
ごほうびとして少しだけあげたい時は、“1日のカロリーの10%以内”に抑えることで、療法食の栄養バランスを大きく乱さずに済みます。
この範囲におさまっていれば、療法食の栄養バランスを大きく崩さずにすむとされており、少量でもしつけやコミュニケーションのプラス効果が期待できます。
なお、療法食を与えているときはフードだけでなく、おやつ分のカロリーも含めてトータルで管理することが大切です。
AAFCO・WSAVAの栄養基準で「おやつは1日のカロリーの10%以内が望ましい」と明記されているため。
この範囲であれば栄養バランスの崩れが起こりにくいとされています。
ダメなケース1:尿石症・腎臓病など、“ほんの少しの成分変化でも影響が出やすい病気”のとき
尿石症や腎臓病は、特にリン・カルシウム・マグネシウムなどのミネラル量に強く影響されます。
ほんの少しのミネラル増加でも結石ができやすくなったり、腎臓に負担をかけてしまうのです。
ACVIM(米国獣医内科学会)の尿石症管理ガイドラインでは、「ミネラル量のわずかな変動が結石形成につながる」
と明記されています。
このような病気のときは、市販のおやつはほぼNG、公式トリーツも獣医師としっかり相談したうえで判断するのが安全です。
ダメなケース2:膵炎、膵炎の既往歴がある場合(脂肪摂取が厳禁)
膵炎は、脂肪の摂取が再発の引き金になりやすい病気です。
市販のおやつは脂肪分が高いものが多く、たとえ少量であっても症状悪化のリスクがあります。

膵炎の子は「ちょっとくらい」が大きな負担になることもあるんだね。
獣医栄養学の教科書(Small Animal Clinical Nutrition など)でも、「膵炎管理では極低脂肪食が必須」とされ、
脂肪摂取のリスクが繰り返し示されています。
膵炎を起こしたことがある犬は、自己判断でのおやつは基本NGと考えたほうが安全です。
ダメなケース3:アレルギー・除去食療法中(原因食材を少量でも摂取するとアウト)
アレルギーを有する犬は、原因となる食材をほんの少しでも口にすると症状が再発する可能性があります。
そのため、除去食期間中は基本的に療法食以外の食べ物を与えない管理が必要です。

アレルギーの子は「一口なら大丈夫でしょ?」が一番危ないんだよ。
食物アレルギー診断の基準では「アレルゲンの完全除去」が絶対条件であり、“1粒でも反応する”と複数の学術論文で示されています。
療法食中におやつを与えるときの5つの注意点

療法食を与えている期間は、栄養バランスの管理がそのまま治療に直結します。
そのため、ちょっとしたおやつでも病気の状態に影響が出てしまうことがあります。
おやつをあげる前に、それが本当にあげてよいものか今一度確認しておきましょう。
- 病気に合わない栄養成分(脂肪・リン・ミネラルなど)を含むおやつは避ける
- 原材料が多い・不明瞭なおやつはアレルギーのリスクが高い
- 療法食メーカー以外のおやつは基本NGと考える
- 体調が不安定な時期はおやつを一時中止する
- 人間の食べ物・加工食品は絶対に与えない
病気に合わない栄養成分(脂肪・リン・ミネラルなど)を含むおやつは避ける
病気に合わない成分を含むおやつは、療法食の効果を弱めてしまうため避ける必要があります。
療法食は病気ごとに脂肪・リン・カルシウムなどの量が正確に調整されていますが、市販のおやつを足すとこのバランスが一気に崩れてしまいます。
特に膵炎・腎臓病・尿石症などは、ほんのわずかな成分の増減でも症状が悪化するため、おやつ選びは慎重にする必要があります。
原材料が多い・不明瞭なおやつはアレルギーのリスクが高い
原材料が多いおやつや表示が曖昧なおやつは、アレルギー悪化のリスクが高いため避けるべきです。
アレルギーの犬は複数の食材が混ざっているおやつを食べると、どの成分に反応したか特定できず症状が出やすくなります。
特に除去食療法中は“1粒”でも反応することがあるため、原材料が少なく明確なもの、もしくはアレルギー対応の公式トリーツを選ぶ方が安全です。
療法食メーカー以外のおやつは基本NGと考える
療法食メーカー以外のおやつは栄養バランスが大きく異なるため、基本的に避けるべきです。
市販のおやつは脂肪・ミネラル・調味料が多く、療法食の効果を妨げてしまうことがあります。
一方、ロイヤルカナンやヒルズの公式トリーツは療法食と併用する前提で作られているため、治療中でも安心して使える数少ない選択肢です。
体調が不安定な時期はおやつを一時中止する
体調が崩れている時期におやつを与えると症状が悪化するため、中止したほうが安全です。
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
などの症状があるときは消化器が敏感になっており、少量のおやつでも負担になります。
体調が崩れている時期は、一度おやつをお休みして、まずは療法食だけで様子を見るのが安全です。
状態が落ち着いてから、また少しずつ再開しましょう。
人間の食べ物・加工食品は絶対に与えない
人間用の食べ物は犬にとって負担が大きく、療法食管理中は特に絶対に与えてはいけません。
調味料・塩分・糖分・脂肪が多く含まれており、腎臓病・膵炎・心臓病などの犬では症状悪化の原因になります。
「ひと口だけなら…」でも危険があるため、療法食期間中は完全に避けるようにしましょう。
どうしても市販のおやつをあげたいときは獣医師に相談

市販のおやつをあげたいと思ったら、まずは一度、獣医師に相談してみてください。
「たった一粒くらい…」と思うかもしれませんが、療法食を使っているということは、それだけ体調管理がデリケートな状態だというサインでもあります。
療法食はその子の病気に合わせて栄養が細かく調整されているため、市販のおやつに含まれる“ほんの少しの成分の違い”でも症状に影響してしまうことがあります。
たとえば、尿石症の犬はミネラルが少し増えるだけで結石が再発したり、膵炎の犬は脂肪の少量摂取が痛みの再燃につながったり…
療法食を食べている期間は治療中であることを理解してあげましょう。

治療中は獣医さんと相談しながら、安心してあげられるものだけ選んでね。
犬の療法食中でも安心しておやつを楽しむためのポイント総まとめ

療法食は、単なるフードではなく愛犬の病気をコントロールするための「治療の一部」です。
そのため、おやつ選びを間違えると、せっかく整えた栄養バランスが崩れてしまい、症状の悪化につながることもあります。
とはいえ、すべてのおやつがNGというわけではありません。
- 症状が安定していること
- 獣医師の許可があること
- 量や成分を守れること
この3つがそろっていれば、治療中でもおやつ時間を楽しむことは十分可能です。
とくにロイヤルカナンやヒルズが販売している公式トリーツは、療法食と併用することを前提に設計されており、尿石症・アレルギー・体重管理など、それぞれの悩みに合わせて選べるラインナップがそろっています。
「うちの子には何を選べばいいのかな?」と迷ったり、不安を感じたときは、自己判断せず、かならずかかりつけの獣医師に相談してください。
その子に合った“安心できる選択肢”を一緒に考えてくれるはずです。
大切な愛犬の体を守りながら、無理のない範囲で、おやつやコミュニケーションの時間も楽しめるような選択をしましょう!
